『謎解きはディナーのあとで』感想

謎解きはディナーのあとで
謎解きはディナーのあとで
「失礼ながらお嬢様――この程度の真相がお判りにならないとは、お嬢様はアホでいらっしゃいますか」
「クビよ、クビ! 絶対にクビ! クビクビッ、クビクビクビクッ、ビクビクビクビクッ!」


途中の地の文を省いて引用しました。上の文章を読んで頭を抱えなかった方は、ずばり、東川篤哉先生のミステリを読んだことがありますね。
この人のギャグはいつもこんな感じだもんな!

表紙に中村佑介さんを起用したこともヒットの要因だと思いますが、やはり刑事のお嬢様と
安楽椅子探偵の執事という、ありそうでなかったキャッチーな組み合わせが売れた原因では
ないでしょうか。一言でウリをしゃべれる商品というのは、ヒットしやすいですしね。

東川篤哉先生のファンは、だいたいいつもどおりの内容だと思ったでしょう。
でも、ミステリファンが読むと、ミステリ部分が物足りなく感じる。
執事に期待して読むと、執事という名札をつけただけのキャラが出てきて、
壁に本を投げたくなる。
アマゾンで☆1か2をつけたのは、こういう人たちなのではないでしょうか。

大金持ちの家のバラ園の表現として、広いということしか書いていないのは
いかがなものか。
例えば、少女系ライトノベルであれば、バラの種類だとか管理の仕方だとかを
細かく描写するでしょう。
また、怒ったお嬢様が投げようとした古伊万里の器をやさしく取り上げて、「そのようなことをなさってはいけません。これは~」などとウンチクの一つも傾ければ執事のキャラが立ったはず。

主人公である刑事をしているお嬢様は、本物のお嬢様という設定なのですが、ツッコミで「~~だっつーの!」というしゃべり方をします。丁寧なしゃべり方でツッコミを入れても
インパクトがないのは、わかっています。ですが、これはない。
いかにも、東川先生が考えたキャラっぽいのですけどね。でもなあ……。

つまり、ミステリなのかキャラ小説なのかどっちつかずで中途半端なのです。
テレビドラマにするつもりならこの程度でもいいでしょう。映像の力は偉大です。
テレビドラマにしたらもっと人気が出ると思います。文章も台本みたいですしね!

割合楽しく読めるのは、主人公のお嬢様と執事の掛け合いだけです。
執事が出ずっぱりの第四話が一番マシ。お嬢様が執事を引き連れて、
行くさきざきの事件を解決するというストーリーにした方がよかったと思います。

なんかけなしてばかりですけど、自分はほんとに東川先生のファンなんですよ!?
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