『死なない生徒殺人事件』感想

死なない生徒殺人事件―識別組子とさまよえる不死 (メディアワークス文庫)
矛盾したタイトルどおり、自分を「死なない」と言った少女が何者かに殺され、そして宣言どおりに復活します。

不死についてオカルト的でない実現できそうな理屈がつけられているのもいいですね。そんなのありか!と思ってしまいましたが。テンポの良い文章で、かつどんでん返しが複数あるという自分好みの小説でした。おすすめです。
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『半導体探偵マキナの未定義な冒険』感想

半導体探偵マキナの未定義な冒険

「名探偵に深刻なエラーが発生しました」


エラーを起こして研究所を飛び出した探偵ロボット3体を、正常なまま残っていた最後の1体「マキナ」と発明者の孫の高校生コンビが追いかける。町のあちこちで捜査をしている探偵ロボットはエラーのためにどこかおかしい。どのようなエラーになっているのかというのが読ませどころとなっています。

と書いておいてあれですが、エラーを起こした探偵ロボを追いかけるパートより、ロボットらしい人間ばなれした能力で体当たり捜査を行うパートのほうがおもしろかったです。明らかになった3体の探偵ロボットのバグにいまいち驚けなかったので、この本は私には向いていなかったのかも。

前に読んだ同作者の『スノーホワイト』がおもしろかったので期待しすぎたのかもしれません。ですが、値段分は十分楽しめました。

『女子高生=山本五十六』感想

女子高生=山本五十六 (ワニノベルス)
ゲーム内にリアルに再現された第二次世界大戦当時の世界で、山本五十六のアバターを主人公の女子高生が操作します。

日本の勝利条件がアメリカ大統領の支持率を一定値以下にするというのも、ゲームだから可能な現実的な設定でよいですね。
現代の高校生の歴史教材であるため、なぜか長門に乗りたがる将兵が多いなどという小ネタも多くておもしろい。後知恵で作られる兵器や史実を知るが故に立てられるあっと驚く作戦など読みどころも豊富です。

艦これをちょっと触ったことがある程度の私でも楽しめたので、第二次世界大戦にくわしくない人が読んでもおもしろく読めると思います。

『スノーホワイト 名探偵三途川理と少女の鏡は千の目を持つ』感想

スノーホワイト 名探偵三途川理と少女の鏡は千の目を持つ (講談社BOX)
タイトルのスノーホワイトは白雪姫をモチーフにしているところからきています。
なんでも教えてくれる魔法の鏡を持っている中学生探偵が主人公。

依頼人に話を聞く前になぜ依頼に来たのかまで鏡が教えてくれる(しかも動画で!)のだからすごい。
この鏡を使いたおして謎解きをするパートもありますが、メインはなんでも教えてくれる鏡を奇想天外な使い方をすること。さすが本格ミステリ大賞受賞作ですね。

正直、これが本格ミステリーかと聞かれると困りますが、まちがいなくおもしろかったといえる一作です。
早く文庫落ちしてたくさんの人に読んでもらいたいですね。(講談社BOX高すぎ!)

『片隅乙女ワンスモア』感想

片隅乙女ワンスモア (1) (バーズコミックス)
ここ数年で名作がいくつかあったせいで、すっかりおなじみとなったループ物です。
ループを抜け出すためには初恋の人に告白される必要があるというところが新しい。

期日までに告白されないと街が海に沈んでしまうというセカイ系の要素もありますが
海辺の田舎町の夏休みという明るい舞台のおかげで悲壮感はありません。
表紙になっている主人公の女の子も素直に応援したくなるいい子なのもいいですね。

『シュガーウォール』感想

シュガーウォール 1 (リュウコミックス)

「毒なんかはいってないよ」



たった一人の肉親の姉を亡くした高校生の主人公が10年ぶりに幼なじみと再会する。幼なじみはお弁当を作ってくれたり、姉が亡くなってから散らかりっぱなしの家の中を掃除してくれたり甲斐甲斐しく世話を焼いてくれる。

その幼なじみがヤンデレなのがこの話のミソです。

ふとした瞬間に垣間見える表情が狂気をはらんでいたり、ちょっとした動作に憎しみが表れていたりします。
危うい空気をはらんだまま淡々と進む日常から目が離せません。
ちなみに、上の青字の台詞は、お弁当を渡してくれる時に言います。

過去に何があったのかを含めてこの話がどういう結末を迎えるのか楽しみでなりません。

サイトで試し読みができるので気になった方はどうぞ。リンク仕込みました。この時点でいろいろおかしい。

宣伝の動画もあるようです。

『怪談イズデッド』感想

怪談イズデッド(1) (アフタヌーンKC)
かつては子供たちに怖れられ語られていた学校の七不思議もいまは忘れられかけている。そのことに危機感を覚えた七不思議の妖怪たちが集まって対策会議を開くという怪談コメディです。

七不思議のキャラがおもしろい。学校を徘徊しなければならないテケテケは毎夜PC室でエロ動画を見ているし、トイレの花子さんはやさぐれてタバコを吸っていてトイレはヤニ臭い。泳いでいる子供の足をひっぱるプールの幽霊は、無駄に巨乳でむちむち。真面目な二宮尊徳像は、1話の最後で撤去されてしまう。

毎回ぐだぐだになってしまう残念すぎる会議のやりとりが楽しい漫画です。下ネタが結構多いですが、そこまでどぎつくありません。

『カブキブ!』感想

カブキブ!  1 (角川文庫)
タイトルどおり、高校に歌舞伎部を作って歌舞伎を演じてしまうという話です。

まずは部員を集めないといけないわけですが、候補が演劇部の王子(ただし女子)やら日舞の名取(でも体はごつい)と個性的でキャラが立っているのがよかったです。

登場人物はいい人ばかりですが、梨園の御曹司だけは「高校生のごっこ遊びで歌舞伎を馬鹿にするな!」と主人公に敵対的で、みながみな主人公に好意的でないのもいいですね。周りの人間全てが主人公を賞賛することほどしらける話もありませんから。

ただ歌舞伎を高校でやりたいというだけでなく、歌舞伎のおもしろさを同年代にわかってほしい。そのためにはどうすればよいだろうかと考える主人公には好感をもてます。

歌舞伎のうんちくもそれなりにあるのですが、作者の説明がうまく文章のテンポがよいためすらすら読めました。
これはおすすめです!
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