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いまさらだけど、2017年おもしろかった漫画ベスト10

年末年始が大忙しでいままで時間がとれませんでした。覚え書きは作っていましたから、いまさらですが、2017年でおもしろかった本を推薦したいと思います。
あくまで2017年に私が読んでおもしろかった本です。2017年に発売された本ではないですからね。
ベスト10としましたが、特に順位はないです。



初恋ゾンビ(1) (少年サンデーコミックス)
小学館 (2016-04-15)
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作者のセンスが良く単なるラブコメで終わらない点がいいです。
そのうちアニメになりそう。


セレベスト織田信長 1 (SPコミックス LEED CAFE COMICS)

リイド社 (2017-09-22)
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人を選ぶ作品ですが、外せないです。
おもしろかったか?と聞かれると素直におもしろいとは言えないのですが、なぜか忘れられない作品です。


とんがり帽子のアトリエ(1) (モーニングコミックス)
講談社 (2017-01-23)
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本当はやり方さえ覚えてしまえば誰でも魔法を使えるのだけど、みんなが魔法を使っちゃうと世界が滅茶苦茶になるので、一部の人間にしか使えないと魔法使いたちが口裏を合わせているという設定がいいですね。
魔法を使う手順もおもしろい。これは素直におすすめできます。まだ読んでない方はぜひ!


好奇心は女子高生を殺す(1) (サンデーうぇぶりコミックス)
小学館 (2017-07-12)
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少し不思議という意味でのSFが心地よい。
基本的に一話完結なのでサクサク読めます。これもおすすめ。


これは私のツボにドンピシャの話でした。
科学の国から魔法の国にスパイしにいく話です。


タイトルだけ知っていたのですが、いまさら読みました。
関西人なので東京のことはこれっぽっちも知らないのですが、これがおもしろい! 関西編とかやらないかなw


麻衣の虫ぐらし(1) (バンブーコミックス)
竹書房 (2017-10-27)
売り上げランキング: 22,211
一つだけ選ぶならこれがおすすめです。
タイトルに反して、虫の要素はそこまで大きくないので、虫嫌いの私でも大丈夫でした。
農家の暮らしが丁寧に描かれています。


バンデット(1) (モーニングコミックス)
講談社 (2017-02-23)
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惜しくも6巻で打ち切られてしまいましたが、歴史物好きの私にはたまらない作品でした。やっぱり絵がなあ……。
やり口のエグい武士や悪党たちの話が本当におもしろかったんですよ。
この作者には、同じ時代と設定で足利尊氏主人公で描いて欲しいです。


メイドインアビス(1) (バンブーコミックス)
竹書房 (2014-06-19)
売り上げランキング: 1,289
いまさらここで何か言う必要はないと思いますが、まだ読んでない方は3巻までぜひ読んでいただきたい。


はんどすたんど!  (1) (まんがタイムKRコミックス)
有馬
芳文社 (2016-07-27)
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体操部で女の子たちがゆるーく頑張るお話。
キャラが好みなので選びました。ぱっと見は運動が得意そうなのに鈍くさい子がいたり、なかなかうまい。



というわけで、10作選んでみました。候補に選んだ物を名前だけ挙げると、『上野さんは不器用』『死人の声をきくがよい』『うちのクラスの女子がヤバい』『エリア51』『ウラカタ!!』『僕と君の大切な話』になります。
『エリア51』は後で感想書くかもしれません。


そうそう、最近ジャンプ+で連載の始まった『地獄楽』はおもしろいですよ。
1話の完成度の高さにびっくりしました。多少、話の作り方が読者を驚かせる方向に傾きすぎかもしれませんが、毎回読むのを楽しみにしています。


2017年はいままで以上に忙しく(ぶっちゃけると偉くなりました。でも給料はほとんど変わらなかった……)、このままだとただの仕事人間になってしまうと思い、無理をして本を読む時間を作りました。
そのかいあって、読書時間は増えたのですが、当たり前ですが創作の時間はほとんどとれず……。
2018年もこの忙しさが続きそうでヤニナッチャウ。いまにして思うと、ニコマスPデビューしたばかりの頃は、動画制作に明け暮れた充実した日々だったなあ(遠い目)

某所アンケート1位も納得のおもしろさ『華麗なる召喚術士ルイズの召喚獣、入即出やる夫』

華麗なる召喚術士ルイズの召喚獣、入即出やる夫 その1
某所のアンケートで、一番おすすめされていたやる夫スレだそうなのですが、タイトルで敬遠しておりました。

というのも、私はどうもルイズ(『ゼロの使い魔』のヒロインのあの子)というキャラが苦手なんですね。理不尽な暴力系ツンデレは受け付けないのです。

ですが本作のルイズは、もちろんキャラの画像は(『ゼロの使い魔』のルイズなのですが、世慣れていない、いいところのお嬢さん風でなおかつ頑張り屋という、好感のもてる性格をしています。
ここまで原作のルイズから離れると嫌だという方もいると思います。ですけども、いい歳こいた社会人のおっさんの私は、こういうキャラは素直に応援したくなりますね。

お話も主人公の知恵でチートまがいのことをするのではなく、小知恵で多少楽もするのですが、そうそううまくいかず苦労もする。このやる夫とルイズにさせる「苦労」の塩梅がすばらしく、作者さんのストーリーテリングの才能を感じます。だれずにそれでいて簡単すぎずテンポよく乗り越えられる障害を作るというのは、難しいですからね。チートはいやだけど、延々苦労をみせられるのもまっぴらだという読者のわがままに見事にこたえてくれています。

その1でも切りのよいところで終わっていて、シリーズのおもしろさの一端を味わえますので、まずは試しに1話だけ読んでみることをおすすめします。ホントにおもしろいですよ!

まさかアレをあんな風に使うミステリが出るとは!『屍人荘の殺人』

屍人荘の殺人
屍人荘の殺人
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東京創元社 (2017-10-12)
売り上げランキング: 1,250

まず、少しでもこの本を読もうと思った人は、ネットで書評を調べるのをやめてください。
強烈なネタバレに遭遇する可能性があります。
(特にAmazonのレビューは見たらダメです! 絶対ダメ!)


北村薫先生が「野球を見に来たのに、いきなり闘牛が始まった」と評しただけあって、大変驚きました。

本作はいわゆるクローズドサークルモノ(吹雪で屋敷の外に出られなくなったり、橋を落とされて陸の孤島になったりして、犯人は我々のうちの誰かだとなるやつ)なのですが、まさかアレを使って建物内に閉じこめてしまうとは。
「その手があったか!」と膝を打ちました。
賛否の分かれる設定でしょうが、私としては全然あり!ですね。

アレを出すという飛び道具的な仕掛けだけでなく、ちゃんときっちり本格ミステリしているところも好感が持てます。
トリックはシンプルでわかりやすく、それでいて驚きもある。私の好みのタイプなのもよかったです。伏線の回収もていねい。

登場人物が出そろったところで、もう一度人物紹介をしてくれるのもキャラクターの多い本作ではありがたかったですね。
管理人だから菅野さんというようにわかりやすいネーミングをしているのですが、それでもやっぱり全ての登場人物を把握するのは難しかったので。

本作の残念なところは、ミステリは読まないけどアレは好きという人におすすめしにくい点。アレ好きな方達が本作にどういう感想を持たれるか興味があるのですが。

もしかすると、序盤のラノベチックな会話にひっかかる方もおられるかもしれませんが、アレが出てきてからは気にする余裕はなくなります。どうか我慢して読んでください。

個人的には、今年読んだ本の中でベスト10に入ってくるできだと思いました。
とにかく、ネタバレされる前に読んでほしい作品です。

2016年に読んだ本で一番おもしろかったのはこれ『戦場のコックたち 』

戦場のコックたち
戦場のコックたち
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深緑 野分
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 2016年に読んだ本で一番おもしろかったのは、2016年本屋大賞7位になり、直木賞の候補にも挙げられたこの本です。第二次世界大戦のアメリカ兵を主役にした戦場のミステリもの。

 分類としては日常ミステリになるのでしょうけど、ミステリの要素はどんどん希薄になっていきます。ちゃんとミステリとして機能していたのは、戦場では貴重な酒と降下兵のパラシュートを交換するのはなぜか?という謎くらいでしょうか。

 でもこの小説は、単純にヨーロッパ戦線で戦う兵士としての話がおもしろいからいいんです。ユーモアのある明るい少年を主人公にしているから戦争の暗さもありません。

 脇役たちも個性豊かで楽しいのですが、戦争なので結構悲惨な目にあいます。あるキャラが死んだときは、完全に主人公に同調して「嘘だと言ってくれ!」と心の中で叫びました。告白すると、めっちゃ泣きました。本を読んで泣いたのは久し振りです。

 いくつか軍事についてのミスがあるので、ミリタリー好きの人にはおすすめできませんが、
それ以外の方には文句なしのおすすめ本です。

願い事の拡張性がおもしろい『スタープレイヤー』

スタープレイヤー (単行本)
恒川 光太郎
KADOKAWA/角川書店
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謎の男のくじ引きで一等を当てると異世界に飛ばされる。その時、願い事を叶えられる星を十個与えられる。
願い事といえば三回が定番なのですが、十回かなえられるというのは目新しいですね。
願い事の拡張性の高さがこの小説のおもしろいところです。

例えば、チャーハンを食べたくなったとします。
ただチャーハンが欲しいと願い事をするより、チャーハンラーメンセットが欲しいと願えば、ラーメンもついてお得です。
さらに、椅子とテーブルをつければもっと得。どうせなら、店ごとお願いすれば住居も手に入ります。
なんなら、一年分の非常食と水を注文すればもっともっと得です。
何の関連性のない願い事であっても、具体的であれさえすればかなえられます。欲しいなら武器も。
やろうと思えば街ひとつを創り出すこともできます。

読むまではあの『夜市』の恒川光太郎が流行の異世界召喚モノを書いたのか、くらいにしか思わなかったのですが、
いやあ、おもしろい。これはおすすめです。

センスの良い会話が気持ちいい『僕と君の大切な話』

僕と君の大切な話(1) (KC デザート)
ろびこ
講談社 (2016-03-11)
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美人の相沢さんと眼鏡イケメンの東君の会話劇。
男と女の考え方の違いをうまいこと笑いにしています。
主人公二人がしゃべっているだけでこれだけおもしろいものを描けるなんてすごい才能ですね。

伝説のハガキ職人の自伝『笑いのカイブツ』

笑いのカイブツ
鍛錬の末に5秒に1回ボケを作れるようになった伝説のハガキ職人の自伝的小説。
磨き上げたその笑いの才能を劇場の座付き作家として発揮しようとするのですが、
あまりにもコミュニケーション能力がないためにうまくいきません。
同僚の作家見習いとの人間関係を失敗してお笑いの世界を追い出されてしまいます。誰よりも才能があるのにお笑い界にいることさえできず、それでもネタを書き続ける日々が描かれます。
重版出来!を読んだ方なら中田伯の天才性とコミュ障っぽさをもっと極端にしたのがこの作者というとわかりやすいでしょう。

作者に興味をもってくれていっしょに飲みにいくピンクやトカゲといった人物は、ひょっとして作者の孤独が生み出した妄想の産物ではないかと思うほど笑いに狂っていて、そして絶望しています。はっきり言って読むのがつらかったです。

最後にちょっと救われて終わるのかなと思っていましたが、全然そんなことはないという……。
万人におすすめというわけではありませんが、私はこの本を読めてよかったと思います。


一人だけ目をかけてくれる芸人がいて、作中では名前がでてこないのですが、これがどうやらオードリーの若林さんらしいのです。
オードリー・若林が語る「ハガキ職人・ツチヤタカユキという男」
この話もおもしろいのでぜひ!
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